クーデターの最中、沈下橋の建設は順調に進んでいます

新型コロナ収束の兆しに安堵したのも束の間、2月1日にミャンマーでクーデターが起きたというニュースが飛び込んできました。不測の事態から三週間、現地の状況を注意深く見守っているところですが、多方面から心配の声をいただいていますので、現況について報告します。 現在、JIPの日本人スタッフは全員日本にいます。ミャンマー人スタッフはヤンゴンにいますが、常にメール等で連絡が取れる状況にあり、元気にしています。建設地はヤンゴンや首都ネピドーのある中央部より遠く離れた南部のカイン州と北部のサガイン地域の2か所にあり、地元関係者やDRRD(ミャンマー建設省地方道路開発局)の支援のもと、信頼できる現地の建設会社の指揮により、順調に進んでいます。 カイン州のサイトでは現場打ち杭の施工機械を2セット投入しています。乾期でも浅いながら水面が広がっているので桟橋をもうけて工事していましたが、橋台・橋脚も順次立ち上がってきました。 サガイン地域のサイトもほぼ同じペースで進んでいます。2016年頃にはロンジー姿の作業員もいましたが、今年は全員ズボン着用、標識のベストも多数が着用しています。 先行きが不安な状況の中、地元の人々は橋の完成を心待ちにしています。安全第一を念頭に、工事を継続していきたいと思います。

《続報》今年度建設予定の沈下橋2本目が着工しました

今年度はミャンマーに2本の長い沈下橋の建設を予定しておりますが、北部サガイン地域にあるインドー6号橋に続き、南部カイン州にあるカイン15号橋でも、工事を開始いたしました。 カイン15号橋 設計図 コロナウイルスの影響により、ミャンマー国内でも依然として自粛要請が続いておりますが、このような状況の中、カイン15号橋では地元関係者らによる起工式が、年末に開催されることになりました。このことからも、住民が沈下橋の建設を心待ちにしている様子が伺えます。皆様の期待に応えられるよう、円滑に工事を進めて行きたいと思います。

いよいよ2020年度の沈下橋建設が始まりました

ミャンマー国内でもコロナウイルス感染拡大が続いているため、日本からスタッフが未だ渡航出来ずにおりますが、現地のスタッフ、建設会社および政府関係者の協力により、沈下橋の工事に着手いたしました。 ミャンマー北部サガイン地域にあるインドー6号橋建設予定地では、地元の住民や行政関係者が立ち合いのもと、橋の位置および高さを確定しました。 インドー6号橋 設計図 ※当初は152mの予定でしたが、雨期の状況や地元住民の要望などにより、56m分の資金をDRRD(ミャンマー建設省地方道路開発局)が負担し、208mの沈下橋を建設することになりました。(JIPがこれまでに建設した中では最長) 橋の中心線に黄色い旗が立てられました。 橋桁の位置に白いボードが取り付けられました。 Nant Thar側の橋の開始地点付近の定点写真から、雨期と乾期で水位が違う様子が分かります。 最後に、昨年の乾期の様子です。乾期でも水深があるため、住民が協力して歩道橋と車道橋をかけていましたが、雨期になると洪水で流されてしまうので、毎年かけなおす必要がありました。沈下橋の建設によりその負担がなくなり、農業など本来の仕事に労力を割くことが出来るようになります。 これから乾期が終わる6月までの半年間、無事に沈下橋が完成できるよう、現地と密接に連携を取りながら、円滑に工事を進めて行きたいと思います。

『外務省日本NGO連携無償資金協力』の採択により、今年度もミャンマーに沈下橋を建設することが決定しました

新型コロナウイルスの影響により世界中で混乱が続く中、JIPは9月11日に外務省と契約を締結し、引き続きミャンマーで沈下橋の建設をすることが決定しました。今回はカイン州とサガイン地域に1橋ずつ、これまでで一番長い150m超の沈下橋の建設を予定しています。 現在ミャンマーでは、コロナウイルスの感染が急速に拡大し、JIPの現地スタッフによると、ヤンゴン市内は出勤停止、外出についても厳しく制限されているそうです。(2020/10/9時点)例年では、乾期に入る11月頃に建設を開始していますが、今年は感染拡大防止を念頭に、現地のスタッフと相談しながら、着工時期を見極めたいと思います。 2016年度の事業開始から早くも5年が経過し、ミャンマー国内には、JIPの現地スタッフをはじめ、建設会社、政府関係者など、頼もしい協力者、支援者が増えてまいりました。皆様の期待に応えられるよう、今年度もより一層気を引き締めて取り組んで行きたいと思います。