完成から一ヶ月が経過した沈下橋は、早くも人々の生活に定着し、無くてはならないものになっています。
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雨期の高水位で橋面が水没するときは、通行止めにするよう指導や表示をしていますが、紅白の縁石が見える深さ15㎝くらいまでは、利用者の判断で通行しているそうです。
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洪水後に橋に引っかかった流木は回収して焚火などに使います。まだ水が引かないうちから、村人全員が協力して回収している様子から、橋が大切なものであることがが分かります。
洪水後に流木を回収している動画をお届けします。住民が架けていた従来の橋では、このくらいの流木がぶつかったり引っかかったりしたら、ひとたまりもなく流されていたと思います。JIPの沈下橋は丈夫なため、流木により壊れたり水の流れを堰き止めたりすることはありませんが、このように洪水後に流木を除去することで、より安全に橋を利用することができます。
今回沈下橋を建設した地域は、北と東に山脈、西と南に河川があり、水位の上がる雨期になると、西方にある近隣都市へのアクセスが完全に途絶えていました。沈下橋ができたことにより、雨期でも安全に学校や病院に通うことができるようになります。また、住民の大半が農業で生計を立てているため、計画的に農作物を栽培し都市へ売りに行くことができるようになります。村人たちの自助努力により、今後地域が発展していくことを期待したいと思います。
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詳しい位置を知りたい方は、以下のGoogle Mapからご覧ください。
現在グーグルマップに写っているのは、乾期に住民が架けていた従来の橋ですが、間もなくJIPの架けた沈下橋が反映されると思います。(同じ高度から撮影した場合、沈下橋の幅員はもっと広く写ります。※下図参照)
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従来の橋の写真
(モエニネ橋・152m・2021年完成)
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沈下橋の写真
(テザ橋・83m・2018年完成)